IoTで水耕栽培研究

水耕栽培とかIoTの備忘録

便利菜の異変

水耕栽培は水溶性の肥料を溶かした水を循環させていますが、循環させる水をためるバッファの容器が必要です。 昨年引っ越してから透明な60Lの収納ボックスを使っていますが、水が多すぎると良くないことがわかりました。

今まで安定してオールシーズン収穫できていた便利菜に異常がありました。 十分な大きさの葉をつける前にトウ立ちしてしまったのです。 多少雑に育てても失敗しなかった便利菜だけに、とてもショックでした…。

収穫前に花が咲いてしまった。

原因として、循環している水の劣化による成長の抑制が有力だと考えました。

現在約70株ほどの野菜を栽培棚で育成していますが、1週間で20Lほど水が野菜に吸収されます。 対策前は毎週末に60L満タンに入れ、液肥もドバドバ入れて液中の導電率で肥料の量を調整していましたが、 pHが異常な数値を出すようになり、水質に問題が出ていることに気づきました。

pHが14以上と意味不明な数値になっていた 赤丸が下記に示す掃除を実施した日で、正常な値に戻っている事がわかる。

当たり前ですが水は腐るので、適切な水量以上を放置することは野菜の成長を妨げることになります。

バッファの容器が透明であることもあり、日光を直接取り入れるので容器内の藻が成長し、 水の劣化を増長させていることにも気づきました。(以前の白発泡スチロール製のバッファ容器では起きなかった…)

藻だらけの容器…掃除が大変

ECの値ばかり見てpHをあまり意識していなかったこと、 植物にとって重要な溶存酸素量や、濁り、透明度のセンシングができていなかったことなどが原因で、 気づくのに遅れてしまったと思います。これらの異常値でアラートを出す仕組みなど、 検討が必要と思います。

今今の対策としては、栽培棚及びバッファ容器の藻の清掃(放置していて気付かなかったのですが、匂いが少し酷かった…反省)と、 1週間ごとの水の補充は30Lを目安とし、古い水が循環しないよう注意することとしました。 排水は洗濯用のポンプで少しずつ排水します。

気分的には池の水全部抜く作戦

藻が取れない…

藻が取れない!!!

これが限界!!!!!

今は出来ていないものの、これらの水の異常をより簡単にセンシングして、トウ立ちする手遅れになる前に気づけるように したいです…。ただし、溶存酸素や透明度の値を安価に正確にセンシングする知見が今の所ありません。 あくまでセンシングで見ている値は水の一側面であり、実物をしっかりと観察して異常がないか 見守る必要があります。藻だらけの容器を掃除しながら深く反省しました。

次回は挑戦中の大葉、ホウレンソウの話等をしたいなーと思っています。