IoTで水耕栽培研究

水耕栽培とかIoTの備忘録

水耕栽培 × pH調整

amazonで購入したpH調整剤(ダウン剤)について話します。
今回の取り組みを通して、pH調整って結構重要だなと思いました。

前回は水耕栽培のpHを測定する測定系を立ち上げた話をしました。
そして満を持して測定した結果、我が家の栽培棚はpHが高すぎる!という事が判明したのでした…。
今回はその続きです。

amesyabody.hatenablog.com

pH調整剤

今回購入した物

こちらを購入して使用してみました。

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pHダウン剤

どんな時に使う?

基本的には前回立ち上げたpH測定系で常時監視し、pHが上昇した時に調整する用途です。 購入したpHダウン剤には「野菜がだるそうな時のサプリ」と銘打ってあります。

  • 新芽が黄色っぽい
  • 乾いている感じがある
  • 萎れている
  • 生育が遅い

上記いずれかに該当する時にも、このサプリを追加する検討が必要です。

成分は?

製品やHPからは具体的な成分表示は見つけられませんでしたが、 こういった水耕栽培では正リン酸がよく用いられるとのことです。 製品説明にも「植物に吸収される成分だけでできています」と記載されています。

実際にpH調整してみた

やったこと

製品説明によると、10Lの水に10mLのダウン剤でpHが約1下がるとの事。
測定した分かったのですが、現状pHが8.5付近まで上昇していたので、pHを徐々に2は下げたい… しかしpHは急激な変化をつけると植物にとって良くないため、時間をおいて徐々にpHを下げることにしました。
水量はバッファのバケツ+栽培棚の水で合計50Lくらいだと思うので、pH調整剤50mLをバケツに二回に分けて投入し、 pHと野菜(べんり菜)の様子の変化を記録しました。

測定結果

水をためているバケツに対し、一回目は3/16 12時正午にpH調整液50mLを投入し、二回目は同日の17:30に同量の50mLを投入しました。
バケツには15Lくらいの水しか入っていないので、投入直後はpHが大きく下がりますが、ポンプで循環された水が戻ってきてpH値が徐々に戻ってきているのがわかります。 更に二回目の投入から1日程時間をおいてみて、pH値の経過を確認しました。
その測定結果が、以下のグラフになります。

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pH調整結果 測定グラフ

結果、分かったこと

グラフを見ると分かる通り、pHは投入直後は低下の効果見られないように見えましたが、1日置くと-1程度の低下を確認できました。
このように、pHを2下げる予定だったのに1しか下げることができませんでしたが、野菜の変化は見違えるものがありました。
pH調整前後のべんり菜の葉の様子の写真を載せておきます。

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pH調整前後のべんり菜の葉 比較

これを見ると、葉の皺が明らかに無くなっていて、みずみずしくなっていることがわかります。
栽培棚全体的にこの傾向がみられて、成長速度も早まったように感じております。
pHが狙い通りまで下がらなかったのは、むしろ野菜への吸収が進んだからなのでは?とも思いました。
一方で、野菜にとって良いpHは5.5~7といわれているので、今週末にもう少し段階的にpHのダウン調整は行うつもりです。

まとめ

如何でしたでしょうか。このように目に見えた改善があると、とても嬉しいですね。
ただしpH調整は急激な変化は禁物ですので、無理に調整しようとせず、 時には液肥全体を入れ替える事も検討する必要がありそうです。
私の家のように水道自体のpHが高い時には、今回の手段は家庭菜園においても有効だと思います。

野菜に元気がないな、葉が黄色いな、等という時には、是非ご検討ください。

ではまた!